これはなに
AudioKit Synth One Synthesizer をPCから鳴らしたときのメモ。 特殊な機器は使わず、PCとiPhoneとlightning-USBケーブルだけで接続した。 rtpMIDI があれば無線/USB接続でMIDI接続できる。
当時の環境
- Windows 10のPC
- iPhone 13 Pro
- Ankerのlightning - USB3ケーブル
- rtpMIDI v1.1.14
- AudioKit Synth One SynthesizerのiOSアプリ
- iTunes 12.12.6.1
iPhoneにいれるシンセサイザーは、Inter-app Audio (IAA)に対応していれば今回の手法を適用できる(と思われる1)。 それと、おそらくiPhoneでなくてもiOS端末なら同様に接続できる。 PCとUSB接続できれば良いので、lightningケーブルである必要はない。
なお、今回はPC側のMIDIを流すアプリとしてGuitar Pro 8.0.0を使った2。 これもMIDIの出力先を変更できるアプリであれば問題ないため、DTMソフトやMIDIプレーヤーでもよい。
前提条件
PC側の前提条件
rtpMIDI はMIDIドライバの役割を果たす。 リンク先の「download rtpMIDI」からインストーラをダウンロードできる。 インストールはデフォルト設定で問題ない。
iPhone側の前提条件
- iPhoneにAudioKit Synth One Synthesizerなどのシンセサイザーをインストールしている
- PCとiPhoneをlightning - USB3ケーブルで接続できる
- インターネット共有が使える、あるいはPCとiPhoneで共通のWi-Fiに接続できる
AudioKit Synth One Synthesizerは特に設定をせずにネットワークMIDIで接続できる。
接続方法
どういう風に接続するか
PCのMIDI出力できるソフト(Guitar Pro 8)-> Wi-Fi / USB -> AudioKit Synth One Synthesizer -> iPhoneスピーカー、という接続になる。 iPhoneにBluetoothスピーカーなどをつないでいれば、そこから音が出力される。
PCとiPhoneをMIDI接続する
まず、PCとiPhoneを下記いずれかの方法で接続する。
- PCとiPhoneを同じWi-Fiに接続する
- iPhone側で「インターネット共有」をオンにした状態で、lightning - USBケーブルでPCと接続する。このときコンピュータを信頼するか聞かれた場合は、信頼するを選ぶ。
Wi-Fi接続のほうが手軽だが、筆者の環境ではあまり許容できない遅延が発生したため、遅延が気になる場合は後者のやり方のほうが良い。
次に、iPhoneでシンセサイザーを、PCでrtpMIDIを開き、iOSとPCをMIDI接続する。
- rtpMIDIの「My Sessions」にあるプラスボタンをクリックする
- 「Session」の「Local name」をわかりやすい名前にする
- 「Session」の「Enabled」にチェックを入れる -> MIDIデバイスとして接続できるようになる
- PC側のMIDIを流すアプリで、MIDIの出力先を「Session」の「Local name」と同じにする
- 接続先に出てこない場合は一度アプリを再起動する
- iPhone側のアプリがネットワークMIDIに対応していて動作していれば「Directory」エリアにiOS端末が表示される。それを選択し「Connect」をクリックすると、「Session」の「Participants」に接続状況が表示される。
ここまでできたら、あとはPCのアプリでMIDIを再生すると、iPhoneのシンセサイザーで音が再生される。 接続が切断されると「Directory」エリアに再度iPhoneが表示されるので、再接続する。 切断したい場合は「Participants」にある「Disconnect」をクリックすればよい。
AudioKit Synth One Synthesizerは再生音を録音する機能があるため、PCのMIDIをAudioKit Synth One Synthesizerの音で再生して録音できる。
注意点・トラブルシューティング
- 音がうまく再生されない場合は、iPhoneのボリュームを確認する。また、シンセサイザーアプリの設定でMIDIチャンネルが適切に設定されているか確認する。